居酒屋のメニューなどでたまに見かける『馬刺し』の文字。

馬刺しとひとことに言っても部位によって様々な特徴があり、

その味わいは実に様々だ。 今日は専門店ならではの馬刺しの

部位についてご説明しよう。

そもそも食用の馬ってどんな馬?

普段我々が想像する馬は乗馬用の馬や競馬で走るサラブレットだろう。

しかし食用に使われる馬は『重種馬』と呼ばれる大型の馬を使うことが多い。

一般的に競馬で走るサラブレットの馬体重は500~600キロほどであるのに対し重種馬は1000キロを超えるものもいるくらいデカい馬なのだ。

北海道のばんえい競馬などに使われるあの馬である。

【馬肉の部位はたくさんある】

牛や豚に様々な部位があるように、当然馬にもたくさんある。

しかし馬肉の面白いところは牛や豚にない特徴的な部位がある。

また馬肉はほかの肉に比べ栄養価がやたらと高いのも特徴でしかも

低カロリー。

しかも馬は他の動物と違い体温が高く寄生虫がかなり少ないため

牛で禁止になったレバ刺しも生食が可能なわけだ。

なんだか良いことだらけの美味しい馬肉の部位を見ていこう。

馬刺しの代表的な『赤身』

居酒屋のメニューに馬刺しとだけ書いてあったら大方この赤身が

運ばれてくるだろう。

主にモモを使うことが多い。 

しっとりとした肉質の中に、肉の旨味がしっかりあるが

あっさりした味わいで毎日食べても飽きが来ない代表的な馬刺し。

ただどの部位にも言えることだが馬肉は鉄分が非常に多く、空気に

触れると酸化が一気に進み変色してしまう。 

出てきたらとりあえず無心でいただきましょう。

やわらかさ最強の『ロース』

から腰にかけての背肉の部分。

非常に柔らかく人気の高い部位で知られる。

キメ細かい肉質と上品な味わいはまさに極上。 さらにロース

馬刺しでも最高だが生のロースで握るお寿司なんか作った日には

口の中が幸せで溢れかえるのは言うまでもない。

とろける大トロ『三角バラ』

サシの入った馬肉で最高の部位である三角バラ。馬肉は部位によって脂の乗りが全く異なり三角バラは馬肉の部位の中でも屈指の脂が乗っている部位。

そんな脂が乗っている三角バラだが、その脂にはしつこさがなくサラッとしている脂

なのでいくらでも食べられる。 そう、いくらでもだ。

馬特有の希少部位『タテガミ』

首にある上質な脂身。 その真っ白な見た目で、初めて馬刺しを頼んだ時にこいつが入っていたら驚くかもしれないが、この妙な見た目とは裏腹に濃厚な甘味がたまらない味わいできっと気が付いたらお皿からタテガミが無くなっていることだろう。 

通好みの部位ではあるが一度この味を楽しんでみてはいかがだろうか。 タテガミだけではちょっとという方は、赤身と一緒に食べる『紅白刺し』というのもおすすめ。

リアル紅白刺し『フタエゴ』

この聞きなれない妙な名前の部位の正体は腹回りのばら肉。 コリコリした食感をもつ肉質でとても旨い。 

見た目も美しく、赤身に脂身がサンドされたまさにリアル紅白刺し。

とても美味しいのだが希少部位でもあるため欠品しやすいのが玉に瑕。

上質なばら肉『トモバラ』

リブロースとサーロインの下に位置するあばら周辺の肉。 赤身と脂が交互に層になっていて、濃厚な風味。 

脂が美味しいので刺しはもちろん軽く焼いても絶品。

焼肉屋でいうところの上カルビにあたるところ。 

個人的にはここが一番好き。

実はホルモン『ハラミ』

どう見ても肉の部位だがハラミは横隔膜なので厳密にはホルモンになる。 やわらかく深みのある味わいが特徴で、ニンニクなどの強い薬味にも風味負けしない。 

食感もよい。

この部位も刺しでも焼いても旨いのでレアステーキなども相性が良い。

プリプリ食感代表『ハツ』

いわずと知れた心臓『ハツ』。

プリッとした弾力ある歯ごたえが美味しいハツは塩とゴマ油が

マスト。 他の馬刺しとは一味違うハツ刺しは絶品。 

こじゃれたオシャンな店では『ハート』や『こころ』なんて

呼ばれることもある。

女子受けNO1『タン』

奥深い旨味と独特な食感が女子心をつかんで離さないタン刺し。

女性は歯触りの良い食感のものが好き。 タンとか砂肝とか。

コリコリコリコリ『ブリスケ』

名前だけではなんのこっちゃどんな食べ物かも良くわからない

「ブリスケ」。

このブリスケははネックより下にある馬の前脚の付け根に位置。

肩に近いバラ肉部分でこの部位には霜降りがあり見た目がとても良い。

見た目は良いのだが、堅い。 そう、堅いのである。

ちょいクセあり『イチボ』

お尻のところにあたるイチボ。

ちょっとクセがあるが柔らかい通好みの部位。

イチボの中でもやわらかい『ラム』と歯ごたえのある『ギザギザ』に

分かれる。

焼肉と相性がよろしい。

結局はどれも美味しいのが馬刺しなのである。

以上簡単に馬刺しの部位を紹介してきたが、どの部位もそれぞれの

美味しさがあり色んな食べ方ができて、おまけに栄養価も高いのが

馬刺しなのである。

是非あなたも今日から素敵な馬刺しライフを楽しんでみてはいかがだろうか。

お家で贅沢な馬刺しを囲む団らんをより一層楽しめる『馬肉の教科書』も同封しているので、お役に立てていただければと思います。 

Enjoy BASASHI LIFE!

https://hyakumanbari.base.shop/